選手のケガ防止を目的に、少年野球には投手(ピッチャー)の球数制限があります。
球数制限と、その背景を説明してみたいと思います。
野球のルールに球数制限はない?
野球のルール自体には、球数制限はありません。
プロ野球、高校野球には球数制限はありませんが、先日のWBC大会では、投手の球数制限がありました。
また、少年野球や中学野球には、球数制限があることが多くなっています。
球数制限には「怪我を防止する」の共通の理由がありますが、その背景は少しずつ違うようです。
球数制限の背景
アメリカのMLB(メジャーリーグ)では、「投手の肩や肘は投げすぎると消耗し、怪我をしていまう」の考えがあります。
1試合を1人の投手で投げきるのではなく、複数の投手が「分業」して試合に臨みます。
怪我と分業の考えから、1試合100球を目安に交代することが行われるようになってきました。
少年野球の球数制限
過去、少年野球でも、エースピッチャーが1試合100球以上投げる時代がありましたが、やはり肩や肘を怪我する選手も多く、少年野球時代に投げすぎてしまい野球を続けることができなくなる極端な場合もありました。
健全な野球選手の育成、「投げすぎによる怪我の防止」の観点から、球数制限が行われるようになってきました。
少年野球の場合、1日70球で制限されることが多いです。
5年生や4年生の場合は、この球数が60球、50球となることもあります。
中学生の場合は100球のようです。
1日70球
1日70球ですので、1日に2試合行われる場合は、1試合目と2試合目の合計となります。つまり、1試合目で70球の球数制限分を投げきってしまうと、2試合目では投げることができなくなります。
投げすぎによる怪我の防止が目的ですので、適切な制限方法だと思います。
また、70球の時点で投げている打者については、投げきることができます。
まとめ
球数制限は怪我の防止を目的に導入されている背景があります。投球制限があっても、キャッチボールやノックなど、選手はたくさんボールを投げます。
子どもたちは野球が好きですから、投球制限後もボールを投げると思いますが、怪我の防止のために、上手にブレーキをかけてあげるのが、指導者やお母さんの役割になると思います。
〈この記事について〉
私自身の指導者経験から、少年野球を応援するお母さんの目線での記載になっていますので、野球に詳しい方の理解と異なる場合があります。