バットを選ぶ時「ミドルバランス」と表記がありますね。バットのバランスがどのように影響するのか、説明したいと思います。
バットのバランス=バットの重心
バットを選ぶとき、「ミドルバランス」「トップバランス」とバットに表記があると思います。
バットの重心がどこにあるのか?を示すのものですが、重心によってバットの扱いやすさとボールの飛びが変わってきます。
バットは平均的で扱いやすい「ミドルバランス」がほとんどですが、「トップバランス」と「カウンターバランス」は何が違うのか、説明していきます。
トップバランス
重心がバットの先にあるバットを「トップバランス」といいます。
重心が先にあり、遠心力を利用することができるため、ボールが飛びやすい長所があります。ホームランバッターなどの長距離ヒッターが使用するバットです。
一方で、重心が先にあるため、バットの取り扱いが難しくなる短所があります。どちらかというと初心者向けではありません。
※長い棒の先に重りを付けて振り回すイメージです。自分の思ったところを振り抜くことが難しく(パワーや技術が必要)なります。
トップバランスの「バットが扱いにくい」短所を補うため、バットは軽くなります。
カウンターバランス
重心がバットの手元にあるバットを「カウンターバランス」といいます。
重心が手元にあるため、バットを取り扱いやすい長所があります。どちらかというと初心者向けのバットです。
一方で、遠心力を活かせないため、バットに当たっても飛びにくい短所があります。プロ野球ではヒットメーカー、安打製造機と呼ばれるような選手が使用しています。
※ほうきの柄を先にして持ち、振り回す感覚です。とても軽く振り回すことができるイメージです。
カウンターバランスの「ボールが飛ばない」短所を補うため、バットは重くなります。
※少年野球では、初心者向けのバットとして、短くて軽いバットが多いです。
ミドルバランス
重心がバットの真ん中にあるバットを「ミドルバランス」といいます。
バットが扱いやすく、ボールも飛ぶ、平均的ですが、誰でも使いやすいバットになります。
バットの多くがミドルバランスのバットになります。
少年野球でのバットバランスの選び方
小学生にとって、トップバランスのバットは、想像以上に扱いが難しいです。
私の指導者歴の中でも、3番、4番を打つチームの主軸バッターでもトップバランスのバットを使いこなすことができた選手は少ないです。
少年野球ではミドルバランスのバットでも十分に飛距離が出るため、トップバランスの長所である「飛距離」よりも短所の「扱いにくさ」を考えると、ミドルバランスのバットを選んでおけば、問題はないと思います。
一方で、野球を始めたばかりの初心者は、バットが扱いやすい=バットに当たりやすいことを考えるとカウンターバランスのバットを使うことは選択肢となります。
但し、飛距離が出ない不満があり、バットを買い替えることになると思いますので、「買い替え前提」でカウンターバランスのバットを選択しましょう。
まとめ:バットの比較
【重さ】
(軽)トップバランス < ミドルバランス < カウンターバランス(重)
※同じ長さであれば、トップバランスとミドルバランスでは20g程度の重さの差があります。
【扱いやすさ】
(難)トップバランス < ミドルバランス < カウンターバランス(易)
【飛距離】
(飛ばない)カウンターバランス < ミドルバランス < トップバランス(飛ぶ)
〈この記事について〉
私自身の指導者経験から、少年野球を応援するお母さんの目線での記載になっていますので、野球に詳しい方の理解と異なる場合があります。