プロ野球中継でよく聞く「セーブ」という言葉。でも、少年野球ではあまり耳にしません。
ここでは、「セーブってどんな記録?」「なぜ少年野球では使われないの?」の疑問を、野球初心者のママにもわかりやすく解説してみようと思います。

「セーブ」ってどんな記録?
「セーブ」は、リリーフ投手がチームのリードを守って試合を締めくくったときにつく記録です。
つまり、試合の最後を託された「守護神」に贈られる記録です。
公式野球規則の記載
【公認野球規則10.20】(セーブ)
救援投手が次のいずれかの条件を満たしたとき、セーブが記録される。
チームが勝利した試合で最後に投げた投手であること。
その投手が勝利投手になっていないこと。
次のいずれかを満たすこと:
(ア) 登板時に3点以内のリードがあり、1イニング以上登板した場合。
(イ) 登板時に同点または逆転のランナーが塁上にいた場合。
(ウ) 有効に3イニング以上投げた場合。
つまり、「3点差以内で登板して、試合を締めくくる」「ピンチの場面で登板して逆転されずに終える」などがセーブ条件です。
セーブが記録される場面(例)
9回裏:自チームが3対1でリード。
この場面でリリーフピッチャーが登板し、9回裏を無失点で締めた場合。
この投手には「セーブ」がつきます。
一方で、同じ場面で逆転されたら「敗戦投手」に、リードを広げたら「セーブ」はつきません。
「勝利投手」との違いは?
ピッチャーの成績では「勝利投手」がありますが、「セーブ」との違いは何でしょう?
簡単に整理すると「勝利投手」は主に「先発」する投手に、「セーブ」は「試合最後の」投手に付きます。
整理すると、以下の通りです。
| 記録名 | 内容 | つく投手 |
|---|---|---|
| 勝利 | 試合で勝ち越したとき、リードを守りきった投手 | 先発や中継ぎなど最初にリードを守った投手 |
| セーブ | 試合の最後でリードを守った投手 | 救援で登板し、リードを守って試合を終えた投手 |
少年野球では「セーブ」は使わない?
少年野球の記録では「セーブ」は使いません(重要視されていません)。
理由は、試合形式と投手の役割がプロ野球とは大きく違うからです。
- 試合の時間制限で「最終回」が明確ではない
→試合時間が決められているため、規定イニング(7回)まで試合することが少ない。 - 投球数制限や登板間隔のルールがある
→体への負担を減らすため、個人記録や試合の勝ち負けよりも怪我の予防が優先する。 -
選手起用は先発重視をする傾向がある
→ 試合時間が短く、規定イニングで試合ができないため、「良い選手を先に投入する」ことが試合に勝利するためには優先されやすい。
まとめ
「セーブ」はリリーフ投手が試合を締めくくった時に記録されます。
少年野球の場合は、特に時間制限のある試合形式のため、「試合を締めくくる」場面が明確でないため、記録として重要視されていません。
それでもピンチを救ったピッチングは、記録がなくても「最後まで落ち着いて投げられてすごいね!」「チームを助けたね!」と声をかけてあげることができると良いですね。
| ポイント | 内容 |
|---|---|
| セーブとは | リリーフ投手がリードを守って試合を終えたときの記録 |
| 条件 | 3点差以内・ピンチ登板・3イニング以上など |
| 少年野球での扱い | 試合時間の制限のある試合形式から重要視されていない |
| お母さんの声がけ | 記録よりも「勝ちを守った経験」を大切に! |
〈この記事について〉
私自身の指導者経験から、少年野球を応援するお母さんの目線での記載になっていますので、野球に詳しい方の理解と異なる場合があります。