バッターが打ったあと、一塁は駆け抜けてもアウトにならないけど、二塁はピッタリと止まらないとアウトになる。
なんとなく分かるんだけど、どうして一塁だけ駆け抜けられるの？について、詳しく説明してみたいと思います。
基本ルール：一塁だけ駆け抜けＯＫ
野球の試合でよく見る、「打者が一塁を全力で駆け抜ける」場面。
一塁を通り過ぎたあと、守備側がすぐにボールを持ってタッチしても、バッターランナー（バッターが打った後、ランナーとして表現する場合の呼び方）はアウトになりません。
一塁ベースを駆け抜け（通り過ぎる）しても、すぐに戻る意思を見せればアウトにならないルールになっています。
公認野球規則の記載
野球の公式ルールには以下に記載があり、この部分を解釈すると上記の対応をすることになります。
【公認野球規則5.09(c) アピールプレイ】（抜粋）
次の場合、アピールがあれば、走者はアウトとなる。
（３）走者が一塁をオーバーランまたはオーバースライドした後、直ちに帰塁しなかったとき。
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要するに「バッターランナーが一塁を駆け抜けて、一塁に戻らない時はタッチ（＝アウトをアピール）するとアウトにできる」となっていて、逆に言うと、一塁にすぐに戻る場合はアウトにならない、ということです。
一塁だけ駆け抜けできるのはなぜ？
どうして、一塁だけ駆け抜けが認められるのでしょうか？
諸説ありますが、打者はバッターボックスから全力で走るため、スピードを落とさず駆け抜けたほうが一塁手とぶつからずケガを防ぎやすい、安全面の理由があります。
そのため、一塁だけは例外的に「駆け抜けても戻ればセーフ」とされているのです。
アウトになるのはどんなとき？
アウトになる場合
駆け抜けた後に、次の塁（二塁）へ進もうとする動きを見せるとアウトになります。
例えば、体を二塁方向に向け、数歩でも進む素振りを見せた場合は、守備側がタッチすればアウトになります。
これは「一塁に戻る意思がなかった」とみなされるためです。
つまり、「駆け抜けたあとはすぐにベースへ戻る」が安全な行動です。
よくある間違い
ポイントは「一塁に戻る意思」の有無です。公認野球規則でも「直ちに帰塁しなかったとき」となっています。
つまり、次の塁を狙うかどうか？が判断のポイントであって、ランナーの場所は関係ありません。
- ボールが逸れた場合に、少しでも二塁へ駆け出した場合は、その場所がファールグランド内であっても、タッチされるとアウトになります。
- ボールや守備側の選手とぶつかることを避けた結果、フェアグラウンド内に入った場合でも、一塁に戻る場合はタッチされてもアウトになりません。
まとめ
一塁は安全に駆け抜けるために特別ルールになっていて、一塁だけは駆け抜けてもOKです。
但し、すぐに一塁に戻ることが条件なので、二塁に行く動きをしたら特別ルールの適用外となり、タッチされるとアウトになります。
判断のポイントは「直ちに帰塁する」なので、二塁へ行く動きがあるか、ないかがポイントで、ファールグランド、フェアグラウンドの場所では判断はしません。
〈この記事について〉
私自身の指導者経験から、少年野球を応援するお母さんの目線での記載になっていますので、野球に詳しい方の理解と異なる場合があります。
