タッチアップのルール - 少年野球を楽しもう⚾

１アウトランナー三塁。みんなが「タッチアップ」と言っているけど、良く分からない。
そんなお母さん向けに「タッチアップ」を説明してみます。

打球がフライ（高く上がった打球）やライナー（低い強い打球）になった場合、
ランナーは打球が野手が捕球するまで、自分の塁から離れてはいけません。

守備側の選手が捕球したあと、自分の塁に触れてから次の塁へ進めます。

この「自分の塁の触れてから次の塁に進むこと」を「タッチアップ」と言います。

※「自分の塁に触れる」部分は「リタッチ」と言います。

野球の公式ルールには以下に記載があり、この部分を解釈すると上記の対応をすることになります。

【公認野球規則5.09(c)　アピールプレイ】

次の場合、アピールがあれば、走者はアウトとなる。

（１）飛球が捕らえられた後、走者が再度の触塁（リタッチ）を果たす前に、身体あるいはその塁に触球された場合。

－－－

要するに「フライを捕った時に、ランナーがタッチアップしていない場合は、ランナーにタッチするか、塁に送球するとアウトにできる」ということです。

※守備側のランナーへのタッチ、塁への送球が「アピール」になります。

一部の例外的なプレーを除いて、タッチアップする場面は２つです。

守備側がフライを捕球（＝アウト）したあとに起こるプレーのため、タッチアップはノーアウト、１アウトの場面で発生します。

※２アウトの場合はフライを捕球した時点で３アウトチェンジです。

ランナーが次の塁に到着するまでに、送球が届いてタッチされるとアウトになってしまいます。

タッチアップを行うランナーの位置は、

※レフトフライでは二塁ランナーよりもレフトから三塁への送球が早いので、二塁からのタッチアップはしません。

守備側の選手が一度グローブで捕球を試みるも弾いてしまったが、なんとか捕球してバッターアウトにした場合、ランナーはどのタイミングでタッチアップできるのでしょうか？

解釈では、守備側のグローブに触れたタイミング、上記の場合は「弾いてしまった」のタイミングでタッチアップが可能となります。

タッチアップが不成立の場合、たとえば、守備側の捕球よりも早くランナーがスタートした場合はどうなるのか？

それは、守備側が、審判に「タッチアップが早い」ことをアピールする必要があります。

つまり、審判に「今のランナーはルール違反（正しくタッチアップしていない）です」とアピールし、審判がそれを認めた時に、そのランナーはアウトになります。

つまり、「飛び出した」＝即アウトではなく、守備がちゃんとその塁に送球を行い、アピールしたときにアウトが成立します。

※このアピールはランナーにタッチすること、塁に送球すること、を「選手」がする必要があります。監督やベンチが騒いでもダメです。

アピールがない場合は、審判はタッチアップが不成立（捕球よりも早い）ことが分かっていても黙っていて、新しいプレーが始まると、アウトにできない＝タッチアップが成立することになります。

「タッチアップ」は難しく聞こえますが、要するに「捕ってから走る」「飛び出したら戻る」というシンプルなルールです。

このプレーを理解し、できるようになると野球のレベルが上がるので、お母さんもルールを理解して応援していきましょう。