年々暑さが問題となり、少年野球でも様々な暑さ対策が取られています。
今回はスポーツ少年団で検討されている暑さ対策を紹介したいと思います。

日本スポーツ協会(JSPO)が示した「スポーツ少年団における暑熱対策方針」
スポーツ少年団が所属する「日本スポーツ協会」では、「スポーツ少年団における暑熱対策方針」を示しています。野球に限らず少年少女のスポーツを行う上での指針です。
この指針では以下の方針が示されています。
「JSPOが開催する事業においては、「熱中症予防運動指針」(JSPO策定)に基づき、暑さ指数(WBGT)31℃以上の場合、スポーツ活動を原則中止とする。」
暑さ指数を基準に活動を制限していこうとする内容です。
その他、以下の方針も示されています。
「暑熱環境下においてスポーツ活動を実施する場合は、以下の対策を講じるものとする
- 競技ルールや慣例にとらわれず、参加者の休憩時間(水分補給や身体冷却のための時間)を設定する。
- 環境条件に応じて活動時間を調整する(時間帯の変更、活動時間の短縮など)。
- 参加者が積極的に身体冷却を行えるよう環境を整備する(複数の冷却方法を準備できると良い)。
- 参加者の体調チェックを毎日実施し、体調が悪い場合は、その日の活動を中止させる。
- 万一に備えた救急体制を構築し、医師又は看護師の常駐はもとより、熱中症に特化した対応※を、速やかに実施できるように準備する。
※救急車の要請⇒涼しい場所への避難⇒身体冷却」
2025年全国大会での取り組み
スポーツ少年団の全国大会(エンジョイ!軟式野球フェスティバル2025)が2025年8月、三重県で行われます。
この大会で実施が検討されている酷暑対策を紹介します。
酷暑対策1:試合時間の見直し(早朝・夕方の開催)
気温が最も上がる昼間を避けるため、朝7時~10時、夕方16時~18時に試合を集中させる方針が検討されています。
これにより、選手の体力的な負担を軽減し、日中の危険な暑さを回避し大会を運営することが検討されています。
酷暑対策2:クーリングタイムの導入
5回裏終了時や、暑さ指数(WBGT値)が高まった場合、試合途中に10分程度の「クーリングタイム(冷却休憩)」が設けられます。
選手は日陰で休憩し、氷のうや冷却タオル、水分補給が義務づけられます。
酷暑対策3:ベンチ用のミストファン&テント完備
主催者側が、ベンチエリアに簡易ミストファンや日除けテントを設置する方針が表明されています。
これにより、待機中の選手の体温上昇を防ぎ、熱中症の発症リスクを大幅に下げることが期待されています。
酷暑対策4:試合の中止・延期の判断基準を明確化
大会当日のWBGT値(暑さ指数)をもとに、中止・延期の判断基準をあらかじめ公開予定とされています。
今後は「どんな条件で中止になるか」が分かることになるため、無理な遠征や準備を避けやすくなります。
保護者として検討すること
酷暑対策は子どもを暑さから守り、健全なスポーツを続けていく点で、正しく理解し、実行していく必要があります。
今回の酷暑対策から保護者、チームとして準備するポイントは以下になると思われます。
暑さ指数(WBGT)を理解し、情報として取得する
暑さ指数を参考に大会の開催、試合実施の可否が判断されていきます。
暑さ指数を正しく理解し、自地区の数字を確実に取得していく必要が出てきます。
冷却ツールを確保、使えるようにする
積極的に身体冷却を行えるよう環境を整備する(複数の冷却方法を準備できると良い)とされており、冷却ツールをチーム単位、個人単位で準備していく必要があります。
クーラーボックス、冷却タオル、水分補給などチームで準備することも検討する場面もあると考えられます。
早朝、夜の時間帯の送迎
試合の開催時間が早朝、夕刻にシフトすることで、チームへの送迎の時間帯も大きく変化していくと考えられます。
全ての家庭で十分に送迎が行えることは難しく、チーム内での協力体制の構築が必要になってきます。
まとめ
屋外のスポーツで、着衣のある野球は暑さ対策を十分に行っていても、熱中症となるリスクは高く、全国大会では今までにない取り組みが検討されているようです。
自地区の大会などでも、同様の取り組みが行われる可能性は高く、その取り組みを正しく理解していく必要があります。
暑さ指数(WBGT)や、冷却ツールの準備、そして熱中症への正しい理解が今後、指導者、保護者に求められてくるため、その準備を進めて行きましょう。
〈この記事について〉
私自身の指導者経験から、少年野球を応援するお母さんの目線での記載になっていますので、野球に詳しい方の理解と異なる場合があります。