11月になると6年生は最後の大会が終了し、早いチームでは卒団となる時期です。
中学校で野球を続ける場合、選択肢がいくつかあるため、その点を説明したいと思います。
中学校の部活動
一般的には、中学校の部活動が多いと思います。
ボール:軟式
指導者:学校の先生
レベル:まちまち
メリット
使用するボールが軟式ボールになるため、
- 道具が硬式のものに比べて安価
- 硬式ボールに比べて体への負担が小さい
がメリットになります。特に、体が出来上がっていないお子さんにとって、体への負担が小さいことは、怪我の予防の面で大きいです。
デメリット
指導者が学校の先生のため、その指導力には正直「当たり外れ」があります。また公立中学校の場合、先生の転勤によって指導方針が変ってしまう点があります。
野球のレベルはチームメイトや指導者となる先生の力量によって左右されるため、レベルの高い野球を求めることが難しい場合があります。
クラブチーム
シニアやボーイズなど、そのクラブが所属する団体によって少しずつ試合運営なとが違います。
ボール:硬式
指導者:クラブの指導者(専門家)
レベル:高い
メリット
指導者は甲子園常連の強豪校出身者など、クラブチームの運営費から手当が出ている専門家です。
- チームによっては、強豪校への推薦ルートが存在する。
- レベルの高い野球が求められる環境でプレーができる。
甲子園を目指す強豪校を志望するのであれば、クラブチームを選択することが近道になります。
デメリット
硬式ボールを使用することから
- 道具が軟式用のものに比べて高価
- 軟式ボールに比べて体への負担が大きい
となります。
道具以外にもチームで揃える道具が多く、部活動に比べて金銭面での負担は大きいです。
※グローブは、軟式では高くても2万円、硬式では安くても4万円です。
また、肩や肘への負担が大きく、成長期にあたる中学生にとって、大きな問題です。特に小柄でまだ体が出来上がっていないお子さんは注意です。
怪我によって、目指すべき高校野球ができなくなったお子さんは少なくありません。
また、審判や練習の手伝いなど、特に父親の負担は少年野球よりも大きいと思います。
クラブの活動は土日になるため、中学校での部活動の制限(試合に参加できない、特に野球部には入部できない場合がほとんどです)もデメリットになる場合があります。
甲子園を目指すようなチームメイトと野球をすることになり、親子ともに中途半端な覚悟では続けることは難しいと思います。
高校野球への影響
クラブチームでは強豪校への推薦ルートがある場合もあり、甲子園を目指す学校を選ぶ上では大きな影響があると思います。
一方で「硬球への慣れ」については、高校1年生の春の時点ではクラブチーム出身者にアドバンテージがありますが、夏以降、そのアドバンテージはなくなります。
※クラブチームで揉まれてきたメンバーの野球レベルが高い点は別の問題です。
まとめ
甲子園を目指すつもりで、より高いレベルで野球をするのであればクラブチームは最良の選択です。
その代わり、体への負担、金銭面の負担など、親子ともに覚悟がないと続けることが難しいでしょう。
特に体の負担を考えると、小柄でこれから成長するようなお子さんは、中学野球でしっかりと体を作ることも一考の余地があります。
最終的に「高校でどんな野球をしたいのか?」を考え、怪我などのリスクも考えながらチームを選ぶと良いと思います。
〈この記事について〉
私自身の指導者経験から、少年野球を応援するお母さんの目線での記載になっていますので、野球に詳しい方の理解と異なる場合があります。